BLOG

50個からつくれるoem化粧品  UVケア商品をつくる基礎知識

化粧品OEM小ロット製造のコスラボ。UVケアコスメの解説です。

顔のUV対策として女性を中心に使用されているUVコスメ

一般的な物は、化粧下地やファンデーションにUVカット効果を付加したもので、紫外線対策として日焼け止めと組み合わせて使用している方も多いのではないでしょうか。使い方は基本的に通常のコスメと変わらないので、使いやすさといった点からも季節問わず大変利用しやすいものと言えます。そんな手軽さばかりに目がいってしまうUVコスメですが、やはり化粧品なので万能ではありません。
UVコスメにもメリットとデメリットがあるのです。売り手として、しっかりと理解するのが第一歩です。

UVコスメの仕組み

UVコスメが日焼け止めを使ったかのように、紫外線から肌を守ってくれるのは紫外線散乱剤紫外線吸収剤と呼ばれる紫外線対策に用いられる原料が使用されているからです。
配合される原料は、どちらか片方の場合や両方の良いところを生かした組み合わせの配合がされている製品もあり種類は様々なのですが、どちらが含まれているかによって紫外線への防御の仕組みが異なります。
酸化チタン、酸化亜鉛を代表とする紫外線散乱剤は細かい粒子が光を反射する働きを利用して、紫外線が肌へ侵入するのを防ぎ、これに対してケイ皮酸誘導体やオキシベンゾンといった有機化合物を代表とする紫外線収剤は、紫外線を吸収すると化学変化を起こして熱エネルギーに変えて放出するなど、紫外線を別のエネルギ―に変換して肌を紫外線から守っているのです。
更にSPF、PAと数値に表すことで紫外線であるUVAとUVBをどのくらいの時間防ぐことができるのかを表示していますから、用途に合わせて使い分けることができます。UVAの場合はPA、UVBの場合はSPFの数値を確認して下さい。

■SPFとは

SPFとは、紫外線防御効果、もしくは紫外線防御指数のことで化粧下地や日焼け止めなどUVカット効果のある製品に表示されるものです。
元はSun Protection Factor(サンプロテクションファクター)とあまりにも長いため略称になっています。
意味としては紫外線を浴びた際にサンバーン(肌に赤い斑点ができて炎症を起こす状態)になるまでの時間をどれぐらい遅らせることできるかを数値化したもので、SPFの数値単位は時間にして20~25分と言われています。
例えばSPF20であれば20分(SPFの時間)×20という計算式になるので合計400分、時間単位で6時間40分は日焼けが抑制されるということになるのです。塗った人によって時間は個人差が出てしまいますが、数値が高ければ高いほど塗った時間からサンバーンを遅らせてくれることになります。

■PAとは

PAもSPFと同じく、紫外線防御指数を表すものになります。
Protection Grade of UV-Aの略称で、表示される時は
PA+(効果がある)、
++(かなり効果がある)、
+++(非常に効果がある)
の3段階に加え2013年の測定方法、表示方法の改訂に伴って新たに効果が極めて高い
PA++++
が加わって4段階で表されるようです。
「+」の数が多いほど効果が高く紫外線を防ぐことができます。
SPFでは肌が赤くなってしまうのを遅らせて防ぐ効果があると言いましたが、PAは使用することで皮膚が黒ずんでしまう黒化が起きる原因を抑えることができるようです。

■SPFとPAが別表示される理由

同じ紫外線防御指数を表すものでありながら、別々に使い分けがされているのは防ぐ紫外線の種類が違うからです。
そもそも紫外線は、ABCに分けることができ、肌に与える影響もそれぞれ異なります
紫外線A(UVA)であれば肌の奥深くまで貫き、コラーゲンなど皮膚に必要な成分を破壊して、シワやたるみの原因になります。
紫外線B(UVB)を肌に直接浴びてしまうと、皮膚が内部を守ろうと防衛機能が働いて過剰にメラニンが分泌されてしまいシミなどの原因を作りやすくするのです。
ちなみに紫外線Cは、ABを超える大変有害な紫外線で通常はオゾン層に遮られ、地上まで届くことはないと言われている為、今回は直接関係ないのですが、近年はオゾン層の破壊によって、影響が心配されています。どちらにせよ、紫外線を浴びると皮膚内に活性酸素が発生するので肌は最悪の状態です。
PAは名前にもある通りUVA、SPFはUVBに効果が期待できるので、効果を把握することで肌を紫外線から守ることができます。

SPF、PAとよく聞くけど、ほとんどの方が「よくわからない」というのが実情だと思います。
売り手として、どういう効果を生む商品にするのか。商品設計をする上で、大切なことですのでよくご理解ください。
ただ、UVケアコスメにはメリットも多い反面、デメリットも多くあると言われます。次回はその点について解説いたします。

 

ページ上部へ戻る